- 「評価者によって基準がバラバラで、公平な評価ができていないかもしれない…」
- 「評価はしているものの、それが従業員の成長やモチベーション向上に繋がっている実感がない…」
- 「そろそろシステムを導入したいが、たくさんありすぎて、どれが自社に合うのか分からない…」
多くの経営者や人事担当者様が、このような悩みを抱えています。
手作業による人事評価は、膨大な時間と手間がかかるだけでなく、評価の曖昧さが従業員の不満を生み、優秀な人材の離職に繋がるという大きなリスクを孕んでいます。せっかくの人事評価が、会社の成長を阻害する要因になってしまうのは、あまりにもったいないことです。
本記事では、そんな課題を根本から解決する「人事評価システム」について、導入によるメリットから、自社に最適なシステムを見つけ出すための「失敗しない選び方」、そして具体的なおすすめシステム10選まで、わかりやすく解説します。
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人事評価システムとは
人事評価システムとは、従業員の目標設定から評価、フィードバック、人材データの一元管理と活用まで、人事評価に関連する一連の業務を効率化し、戦略的な人材マネジメントを実現するためのITツールです。
現代の企業経営で導入が加速している背景には、深刻な労働力不足と、それに伴う人材の定着・育成の重要性の高まりがあります。客観的なデータに基づかない評価は、従業員の不満やモチベーション低下を招き、最悪の場合、離職に繋がるためです。
実際に多くの企業が従来の管理手法に限界を感じており、システムによる課題解決を求めています。システムは評価プロセスの透明性を確保し、評価者によるブレをなくすことで評価の公平性・納得感を高める効果が期待できます。
また、近年の人事評価システムは単なる業務効率化ツールに留まらず、「タレントマネジメント」の機能を搭載するものが主流です。これは、従業員一人ひとりのスキルや評価履歴といった人事データを一元管理・可視化し、最適な人材配置や育成計画の立案を支援する考え方です。
人事評価システムの定義と役割
人事評価システムとは、従業員のパフォーマンスや能力に関する情報を効率的かつ一元的に管理し、評価プロセスの自動化とデータ活用を目的としたソフトウェアです。その役割は、大きく以下の3つに分けられます。
- 評価業務の効率化と標準化:目標設定シートの配布・回収から評価結果の集計までを自動化し、人事担当者や管理職の作業負担を大幅に軽減します。
- 人事データの一元管理と可視化:過去の評価履歴やスキルといった従業員のデータをデータベースに蓄積・一元管理します。これにより、勘や経験に頼らない戦略的な人材配置や育成計画の策定が実現します。
- 従業員の成長支援とエンゲージメント向上:目標の進捗共有や1on1ミーティングのサポート機能などを通じて、上司と部下の継続的なコミュニケーションを促進します。質の高いフィードバックは従業員の成長を促し、企業への貢献意欲を高めます。
これらの役割が実務でどう機能するのか、従来のExcel運用と比較してみましょう。
項目 | 従来のExcel運用 | 人事評価システム導入後 |
評価シート作成・配布 | ファイルを個別にメール送付。版数管理が煩雑。 | システム上で対象者に一斉配布。フォーマットも統一。 |
進捗管理 | 担当者が一人ひとり催促。全体の進捗把握が困難。 | 未提出者を自動でリストアップし、催促通知も自動化。 |
データ集計・分析 | 全員のファイルを手作業で集計。分析に多大な工数。 | ボタン一つで部署別・評価者別などの集計・分析が可能。 |
過去データ活用 | 個別のファイルを探す必要があり、経年変化の把握が困難。 | 従業員ごとの過去の評価履歴を瞬時に確認・比較できる。 |
このように、人事評価システムは、評価業務の効率化という直接的な役割に加え、客観的なデータに基づいた公正な評価を実現し、最終的には従業員の成長を支援するという、多岐にわたる重要な役割を担っています。
人事評価と人事考課の違い
「人事評価」と「人事考課」は混同されがちですが、その目的が明確に異なります。「人事評価」が人材育成を主目的とする広義の概念であるのに対し、「人事考課」は給与や賞与、昇進・昇格といった処遇を決定するための査定を指す、人事評価の一部です。
比較軸 | 人事評価 | 人事考課 |
目的 | 人材育成、能力開発、モチベーション向上 | 給与・賞与、昇進・昇格などの処遇決定 |
焦点 | 将来の成長や潜在能力、プロセス | 一定期間における過去の実績や成果 |
時間軸 | 長期的・継続的(1on1、リアルタイムフィードバックなど) | 短期的・定期的(半期や通期ごと) |
近年の先進的な企業では、処遇決定のための「人事考課」と、育成のための「人事評価」の場を意図的に切り離す動きが加速しています。日々の1on1ミーティングで「人事評価(育成)」を行い、期末の評価面談で「人事考課(査定)」を伝えるというように、目的を分けて運用する企業が増えています。
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人事評価システム導入のメリット
人事評価システムを導入するメリットは、単なる業務効率化に留まりません。具体的には、主に以下の3つのメリットが挙げられます。
- 評価業務の抜本的な効率化
- 従業員の納得感とモチベーション向上
- 戦略的人事を実現するデータの一元化
これらのメリットが重要視されるのは、現代の企業が直面する「人材」に関する課題に直接的に応えるものだからです。効率化は、人事担当者や管理職が付加価値の高い業務に集中するために不可欠です。
また、公正な評価によるモチベーション向上は、優秀な従業員の定着に直結します。そして、データの一元化は、勘や経験に頼った属人的な人事から、客観的データに基づいた戦略的な人事(データドリブンHR)へと移行するために必須の基盤となります。
これら3つのメリットは独立しているわけではなく、「効率化によって生まれた時間で質の高いフィードバックを行い、従業員のモチベーションを高め、その過程で蓄積されたデータをさらなる人材育成や配置に活用する」という好循環を生み出します。
人事評価の効率化
人事評価システム導入におけるメリットの一つは、評価シートの作成・配布・集計といった一連の評価業務にかかる工数を劇的に削減し、業務を抜本的に効率化できる点です。
システムは、手作業で行っていた多くの定型業務を自動化します。例えば、評価シートの配布や提出の催促が自動化され、誰が未提出なのかをダッシュボードで一目で把握できます。また、Excelで最も時間のかかる評価結果の集計作業も不要になり、評価データは自動で集計・分析されます。
従業員100名の企業で、人事担当者が手作業に一人あたり15分かけていた場合、合計25時間かかっていた工数が、システム導入によって9割以上削減されることも珍しくありません。これにより捻出された時間は、人事担当者や管理職が、本来注力すべき「人と向き合う時間」の創出に繋がります。
従業員のモチベーション向上
人事評価システムは、評価プロセスの公平性・透明性・納得感を高めることで、従業員の不満を解消し、仕事に対するモチベーションを向上させる効果があります。
評価項目や基準がシステム上で全社的に統一されるため、「評価者によって基準が違う」といった不公平感をなくします。また、従業員は自らの目標や評価基準をシステム上でいつでも確認でき、「自分がどう評価されているかわからない」というブラックボックス状態を防ぎます。
さらに、目標設定から期末評価までのプロセスが記録されるため、一方的な評価ではなくなり、結果に対する納得感が高まります。公正な評価と成長の実感は、生産性向上や離職率の低下にも繋がります。
人事データの一元化
人事評価システムは、これまでExcelや紙の書類、様々なシステムに散在していた従業員のあらゆる人事データを一つのプラットフォームに集約し、一元管理を実現します。
評価データはもちろん、保有スキルや経歴、研修受講歴、1on1の面談記録までが一元化されることで、これまで不可能だった多角的な分析が可能になり、客観的なデータに基づいた意思決定を支援します。
例えば、一元化されたデータを活用することで、「特定のスキルと高い評価実績を持つ従業員を次のリーダー候補として抜擢する」「組織全体のスキルギャップを分析して効果的な研修を企画する」といった、戦略的な人事を展開できます。
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人事評価システムの比較ポイント
人事評価システムを自社に最適なかたちで導入するためには、明確な目的意識を持って、客観的な比較ポイントに基づき選定することが不可欠です。
市場には数多くのシステムが存在するため、比較ポイントを定めずに選んでしまうと、「自社の評価制度に合わない」「機能が複雑すぎる」といった導入失敗に繋がるリスクが高まります。
システム選定を始める前に、まず自社が「何のためにシステムを導入するのか?」という目的を言語化しておくことを強く推奨します。例えば、「業務効率化が最優先」なのか、「人材育成に繋げたい」のかで、比較すべきポイントの優先順位が自ずと明らかになります。
最適なシステムを選ぶためには、自社の導入目的を羅針盤として、これから挙げる7つの客観的な比較ポイントを一つひとつ丁寧に確認していくことが、導入成功への最も確実な道筋となります。
人事評価特化タイプかタレントマネジメントタイプか
まず初めに、システムのタイプとして、評価業務の効率化に主眼を置く「人事評価特化タイプ」か、人材育成や配置までを視野に入れた「タレントマネジメントタイプ」か、どちらが自社の目的に合っているかを判断します。両者は機能の範囲と目的、コストが大きく異なるため、非常に重要な比較ポイントです。
比較軸 | 人事評価特化タイプ | タレントマネジメントタイプ |
主目的 | 評価業務の効率化・ペーパーレス化 | 戦略的な人材データの活用・育成 |
主な機能 | ・目標管理(MBO) ・評価シートの作成・運用 | 上記に加え、 ・スキル管理 ・1on1支援 ・人材データベース |
コスト感 | 比較的安価 | 比較的高価 |
適した企業 | ・初めてシステムを導入する企業 ・評価業務の効率化が最優先の企業 | ・人材配置や育成に課題を持つ企業 ・データに基づいた戦略人事を実現したい企業 |
初めてシステムを導入する中小企業の場合、まずはシンプルな「人事評価特化タイプ」から始めるのも有効です。自社が「評価業務の効率化」と「戦略的な人材活用」のどちらに重きを置くかを明確にすることで、選ぶべきシステムのタイプが自ずと決まります。
クラウド型かオンプレミス型か
提供形態については、特別な事情がない限り、初期費用を抑えられ、運用・保守の手間もかからない「クラウド型(SaaS)」が現在の主流であり、特におすすめです。自社でサーバーを管理する「オンプレミス型」に比べ、導入のしやすさ、コスト、運用の手間の観点から総合的に優れています。
比較軸 | クラウド型(SaaS) | オンプレミス型 |
サーバー | ベンダーが管理 | 自社でサーバーを構築・管理 |
初期費用 | 低い、または無料 | 高い |
月額費用 | 発生する(利用料) | 原則発生しない(保守費用は別途) |
保守・運用 | ベンダーが対応 | 自社で対応 |
近年、ほとんどの企業でクラウド型が選ばれている理由は、コスト面に加え、大手ベンダーが提供する世界最高水準のセキュリティ対策も挙げられます。オンプレミス型は、業界の規制や大規模な独自カスタマイズが必須といった、ごく限られた要件の場合の選択肢となります。
自社の評価制度に合った機能があるか
導入を検討しているシステムが、自社の評価制度に柔軟に対応できる機能を持っているかは、必ず確認すべき最重要ポイントです。システムの機能に合わせて制度を無理やり変えてしまうと、現場の混乱を招き形骸化の原因となります。
例えば、目標管理制度(MBO)や360度評価、コンピテンシー評価など、自社で採用している評価手法に必要な機能が備わっているか、また、自社独自の承認フローに合わせてワークフローを自由に設計できるかなどを確認しましょう。
このマッチ度を確認する最も確実な方法は、無料トライアルやデモを申し込み、実際に自社の評価シートをシステム上で再現してみることです。実機を操作して具体的な疑問を解消しておくことが、導入後のミスマッチを防ぎます。
初期費用と運用コストは適正か
コストを比較する際は、初期費用だけでなく、月額料金やオプション費用を含めた「総所有コスト(TCO)」で判断し、自社の予算内で継続的に運用可能かを見極めることが重要です。
料金体系は、初期費用、利用する従業員数に応じた月額料金、追加機能のオプション費用で構成されるのが一般的です。特に中小企業の場合は、「ユーザー」の定義(全従業員か、ログインする管理者だけか)を確認すると、コストを大きく左右するため注意が必要です。
複数のベンダーから見積もりを取り、費用に含まれるサポート内容まで含めて比較検討することが、コストパフォーマンスの高いシステムを選ぶコツです。
既存システムとの連携性はあるか
現在利用している給与計算ソフトや勤怠管理システムなどの既存システムと連携できるかどうかは、バックオフィス業務全体の効率を左右する重要なポイントです。システム連携が取れていないと、評価結果を給与計算ソフトに手作業で再入力する手間が発生し、非効率であるだけでなく入力ミスのリスクも伴います。
連携方法には、手動でデータを取り込む「CSV連携」と、自動でデータが同期される「API連携」があります。自社で利用しているソフト名をベンダーに伝え、どのレベルでの連携が可能か、事前に確認しておきましょう。
セキュリティは問題ないか
従業員の個人情報という極めて機密性の高い情報を取り扱うため、堅牢なセキュリティ対策が施されていることは、システムの選定における絶対条件です。万が一の情報漏洩は、企業の社会的信用を失墜させる計り知れないダメージに繋がります。
確認すべき具体的な対策として、「通信の暗号化」「IPアドレス制限」「詳細なアクセス権限設定」といった機能の有無や、「ISMS(ISO 27001)」「プライバシーマーク」といった第三者認証を取得しているかどうかが、客観的な信頼性の目安となります。
導入実績やサポート体制は安心できるか
自社と同業種・同規模の企業への導入実績が豊富で、かつ導入後の運用を支援するサポート体制が充実しているかも、安心してシステムを使い続けるための重要な比較ポイントです。
豊富な導入実績は、システムの安定性や信頼性の指標となります。また、システムは導入して終わりではなく、運用中に必ず疑問点が発生するため、迅速に解決できる手厚いサポート体制がなければ社内に定着しません。
サポート窓口の種類(電話、メール等)や対応時間、初期設定を支援してくれるかなどを確認しましょう。無料トライアル期間中に実際にサポートに問い合わせてみて、対応の質を体感してみるのも有効です。
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おすすめの人事評価システム10選
ここでは、これまでの比較ポイントを踏まえ、市場での導入実績、機能の充実度、特定のニーズへの対応力といった観点から厳選した、おすすめの人事評価システムを10製品ご紹介します。
カオナビ(株式会社カオナビ)
「カオナビ」は、豊富な導入実績と直感的なインターフェースを強みとする、国内シェアNo.1のタレントマネジメントシステムです。最大の特徴は、社員の顔写真が並ぶ直感的なインターフェースで、スキルや評価結果といった人材情報を顔写真と紐づけて一元管理し、最適な人材配置や抜擢を検討しやすくします。
評価ワークフローはもちろん、アンケート機能、スキル管理など、戦略人事を支援する機能が豊富です。市場調査レポートで8年連続シェアNo.1、導入社数3,600社以上という圧倒的な実績が信頼性を裏付けています。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント |
料金 | 要問い合わせ |
特徴 | ・顔写真が並ぶ直感的なUI ・豊富な機能と柔軟なカスタマイズ性 |
トライアル | 無料デモ、トライアルあり |
料金は利用機能や従業員数に応じた見積もり形式で、企業の成長に合わせて機能を追加できる拡張性の高さも魅力です。人材の「見える化」を通じて、データに基づいた戦略的な人材配置や抜擢を実現したいと考える、あらゆる規模の企業におすすめできる代表的なシステムです。
One人事(One人事株式会社)
「One人事」は、人事評価から給与計算、勤怠管理まで、人事労務領域を幅広くカバーするオールインワン型の人事システムです。強みは、人事に関する複数の業務システムを個別に導入する必要がなく、「One人事」一つで完結できる点です。
評価データと給与データを連携させ、評価結果の給与反映をシームレスに行えるため、手作業によるミスや工数を大幅に削減します。目標管理(MBO)やOKR、360度評価など、多様な評価制度に対応できる柔軟性も備えています。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント(オールインワン型) |
料金 | 要問い合わせ(機能・人数に応じた月額制) |
特徴 | ・人事労務領域を幅広くカバー ・評価と給与のスムーズな連携 |
トライアル | 無料トライアルあり |
料金は従業員数に応じた月額課金制で、利用したい機能を自由に組み合わせて契約できるため、無駄なコストが発生しにくい料金体系です。人事評価だけでなく、給与計算や勤怠管理も含めて、人事労務業務全体を効率化したいと考える企業にとって最適な選択肢の一つです。
サイレコ(株式会社アクティブアンドカンパニー)
「サイレコ」は、人事情報の蓄積と活用に特化し、定型業務の自動化を強力に支援するクラウド型の人事管理システムです。組織人事のコンサルティング会社が開発したシステムであり、人事管理のノウハウが豊富に詰まっています。
特に、入社や退社、異動といった手続きを自動化するワークフロー機能が充実しており、人事担当者の定型業務を大幅に削減します。もちろん、人事評価の運用も可能で、蓄積されたデータと評価情報を掛け合わせて分析することもできます。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント(人事管理特化型) |
料金 | 月額 18,000円〜 |
特徴 | ・定型業務の自動化機能が充実 ・人事情報の蓄積と活用に強み |
トライアル | 無料デモあり |
料金は月額18,000円から(liteプランの場合)と、比較的分かりやすい価格設定が特徴です。まずは人事情報のデータベース化と手続きの電子化から始め、その上で人事データを評価や配置に活用していきたいと考える、堅実なDXを目指す企業におすすめです。
COMPANY 人事管理システム(株式会社Works Human Intelligence)
「COMPANY」は、大手企業グループを中心に圧倒的な導入シェアを誇る、網羅性の高い統合人事システムです。最大の特徴は、人事管理、給与計算、勤怠管理、タレントマネジメントといった人事領域のあらゆる業務を一つのシステムでカバーできる網羅性です。
日本の大手企業特有の複雑な人事制度や給与体系にも標準機能で対応できる柔軟性の高さに定評があり、法改正などにも追加費用なしで対応する「無償バージョンアップ」も強みです。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント(統合人事システム) |
料金 | 要問い合わせ |
特徴 | ・大手企業向けの網羅的な機能 ・法改正への無償バージョンアップ |
トライアル | デモあり |
主に大企業向けに設計されており、コストも比較的高額になるため、従業員数が1,000名を超えるような体力のある企業がメインターゲットです。複雑な人事制度を持つ大企業グループで、人事関連業務システムを統合し、グループ全体でガバナンスを効かせたい場合に最適なシステムです。
タレントパレット(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)
「タレントパレット」は、人材データの分析・活用機能に強みを持ち、科学的な人事戦略を実現するためのタレントマネジメントシステムです。
マーケティング分析ツールで培った高度な分析技術を人事領域に応用している点が最大の特徴で、人材データの可視化はもちろん、離職の予兆分析やエンゲージメント分析、最適な人材配置のシミュレーションなど、一歩進んだデータ活用機能が豊富に搭載されています。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント |
料金 | 要問い合わせ |
特徴 | ・科学的根拠に基づく高度なデータ分析機能 ・離職予兆分析やエンゲージメント分析 |
トライアル | 無料デモあり |
評価制度の運用から人材育成、離職防止、採用強化まで、人材に関するあらゆる課題にデータドリブンでアプローチしたい企業に向いています。勘や経験に頼る人事から脱却し、「科学的人事」を本気で実現したいと考える、データ活用意欲の高い企業に最適なシステムです。
ヒョーカクラウド(株式会社シーグリーン)
「ヒョーカクラウド」は、人事評価制度の構築コンサルティングとシステム提供を一体で行う、特に中小・ベンチャー企業に強みを持つサービスです。
「評価制度そのものがない」といった課題を持つ企業に対し、専門のコンサルタントが制度設計から支援してくれる点が最大の特徴です。その上で、設計した制度をスムーズに運用するためのシンプルな機能を持つシステムを提供します。
項目 | 内容 |
タイプ | 人事評価特化(コンサルティング一体型) |
料金 | 要問い合わせ |
特徴 | ・人事評価制度の構築から支援 ・中小企業に特化したシンプルな機能 |
トライアル | 無料デモあり |
料金は初期費用+月額費用という体系で、コンサルティング内容によって変動します。これから人事評価制度を構築する、あるいは既存の制度を刷新したいと考えている中小企業にとって、心強いパートナーとなるサービスです。
ヒトマワリ(株式会社Touch&Links)
「ヒトマワリ」は、採用管理から人材データベース、人事評価までをカバーし、特に中小企業の「人材採用」と「定着」を支援することに特化したシステムです。
採用候補者の情報から入社後の評価まで、人材に関する情報を一気通貫で管理できる点が特徴です。採用段階のデータと入社後の活躍データを連携させ、「どのような人材が自社で活躍するか」を分析し、採用の精度向上に繋げるといった活用が可能です。
項目 | 内容 |
タイプ | タレントマネジメント(採用管理連携型) |
料金 | 要問い合わせ(初期費用+月額費用) |
特徴 | ・採用管理と人事評価をシームレスに連携 ・中小企業の採用と定着を支援 |
トライアル | 無料トライアルあり |
料金は初期費用+月額費用で、比較的リーズナブルな価格設定です。人事評価による人材育成はもちろんのこと、その前段階である「採用」の強化にも取り組みたいと考える中小企業におすすめのシステムです。
人事評価ナビゲーター(株式会社日本経営)
「人事評価ナビゲーター」は、経営コンサルティング会社が提供する、目標管理制度(MBO)の運用に特化したシンプルな人事評価システムです。多機能化が進む市場の中で、あえて目標管理(MBO)の運用効率化に必要な機能だけに絞り込んでいるのが特徴です。
そのため、操作が非常にシンプルで分かりやすく、初めてシステムを導入する企業でも直感的に使えます。コンサルティング会社としてのノウハウを活かした手厚い導入支援も魅力です。
項目 | 内容 |
タイプ | 人事評価特化 |
料金 | 要問い合わせ(初期費用+年額費用) |
特徴 | ・目標管理(MBO)の運用に特化 ・シンプルで分かりやすい操作性 |
トライアル | 無料デモあり |
料金は初期費用と年額費用で構成されています。まずはExcel運用の煩雑さから解放され、目標管理制度(MBO)をしっかりと回すことに集中したい企業にとって、最適な選択肢の一つです。
あしたのクラウドHR(株式会社あしたのチーム)
「あしたのクラウドHR」は、人事評価制度の構築から運用、定着までをワンストップで支援し、特に中小企業の「給与アップ」を通じた成長を目指すサービスです。
4,000社以上の中小企業への制度構築・運用支援実績を基に開発されており、評価結果を給与に適切に反映させるためのノウハウが詰まっています。ビッグデータを活用して自社の評価や給与の適正水準を分析できる独自の機能も搭載しています。
項目 | 内容 |
タイプ | 人事評価特化(コンサルティング一体型) |
料金 | 要問い合わせ |
特徴 | ・4,000社以上の豊富な導入支援実績 ・評価と給与の連動を重視 |
トライアル | 無料デモあり |
料金はコンサルティング内容や従業員規模によって変動します。適切な人事評価制度を構築・運用し、それを従業員の給与アップと企業の成長に繋げていきたいと考える、成長意欲の高い中小企業に最適です。
ジンジャー人事評価(jinjer株式会社)
「ジンジャー人事評価」は、人事評価を始め、勤怠、給与、経費精算など、バックオフィス業務を幅広くカバーするクラウドサービス群の一つです。「ジンジャー」という一つのブランドの中で、必要な機能を組み合わせて利用できる点が特徴で、人事評価システムも単体での利用が可能です。
同シリーズの「ジンジャー人事労務」などと組み合わせることで、従業員情報が自動で連携され、管理が非常にスムーズになります。
項目 | 内容 |
タイプ | 人事評価特化(シリーズ連携型) |
料金 | 1ユーザー月額 500円〜 |
特徴 | ・必要な機能を自由に組み合わせ可能 ・シリーズ連携によるスムーズなデータ管理 |
トライアル | 無料トライアルあり |
料金は1ユーザーあたり月額500円からと、スモールスタートしやすい価格設定も魅力です。まずは人事評価から始め、将来的には勤怠管理などバックオフィス全体のDXを段階的に進めていきたい企業におすすめです。
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人事評価システムについてよくある質問
人事評価システムについて、よく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
- Q無料で使える人事評価システムはある?
- A
無料で利用できる「フリープラン」を提供しているシステムは存在します。しかし、多くは機能や利用人数に大きな制限があり、より一般的には、本格導入前のお試し用として期間限定の「無料トライアル」が提供されています。
比較軸 フリープラン 無料トライアル 利用期間 原則、無期限 14日間〜1ヶ月程度の期間限定 利用機能 基本的な機能に限定されていることが多い 全機能、または上位プランの機能が利用可能 利用人数 10名までなど、少人数に制限 期間内であれば人数制限がない場合も多い 主な目的 ごく小規模な組織での継続的な利用 本格導入前の機能・操作性の評価 フリープランは従業員数が10名未満のスタートアップ企業などが限定的な目的で利用するのに有効ですが、企業の成長と共にすぐに上限に達する可能性があります。ほとんどの企業にとっては「無料トライアル」がシステム選定の重要なプロセスとなります。
この期間中に、管理職や従業員にも実際に操作してもらい、「自社の評価制度を再現できるか」「操作は直感的か」といった点を重点的にチェックすることで、導入後のミスマッチを大幅に減らすことができます。
- Q人事評価システムの導入後の効果はどのように測定すればよい?
- A
導入後の効果は、「定量的効果(数値で測れる効果)」と「定性的効果(数値化しにくい効果)」の両面から測定することが重要です。
そのためには、導入前に「何のために導入するのか」という目的(KPI)を設定し、導入前後でそれらの指標がどう変化したかを比較・検証する必要があります。
1. 定量的効果(数値で測れる効果) 評価業務全体の工数削減率、離職率(特に優秀層)、目標達成率の平均値などを測定します。
2. 定性的効果(数値化しにくい効果) 従業員満足度調査(サーベイ)で「評価の公平性」や「成長実感」といった項目のスコアを比較したり、従業員に直接ヒアリングして「面談の質が上がった」といった声を集めたりします。
効果測定を成功させるコツは、システム導入前に必ず「現状の数値」を把握しておくことです。「現状の離職率はX%」「評価業務に年間Y時間かかっている」といったデータを事前に測定しておかなければ、導入後に比較ができません。
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まとめ
本記事では、人事評価システムの基礎知識から、導入のメリット、具体的な比較・選定ポイント、そしておすすめのシステム10選までを網羅的に解説しました。
最適なシステムを選ぶためには、まず「業務効率化」や「人材育成」といった自社の導入目的を明確にすることが不可欠です。その上で、本記事で解説した7つの比較ポイントに沿って、複数の製品を多角的に検討することが成功の鍵となります。
多くのシステムでは無料トライアルが提供されているため、本記事を参考に自社の課題解決に繋がりそうなシステムをいくつかピックアップし、実際の操作感を試した上で、最終的な導入決定を行うことを強く推奨します。
人事評価制度の整備は、従業員の成長と組織の発展を促す上で極めて重要です。そして、その基盤となる従業員の日々の活動を正確に把握し、労務管理を最適化するためには、「勤怠管理」の仕組み化が欠かせません。
適切な勤怠管理は、コンプライアンス遵守はもちろん、従業員の働きがい向上にも繋がります。しかし、市場には多種多様な勤怠管理システムが存在し、自社に最適なものを選ぶのは容易ではありません。
勤怠管理システムの選定・比較サイト「勤怠管理システムの選定・比較ヨウケン」では、多様な勤怠管理システムの機能や価格を客観的に比較検討できますので、ぜひご活用ください。
勤怠管理システムでお困りのあなたへ
・今よりも良い勤怠管理システムがあるか知りたい
・どのシステムが自社に合っているか確認したい
・システムの比較検討を効率的に進めたい
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