労務管理をしていると同じ「ゆうきゅう」という言葉でも、「有休」と「有給」の2種類が用いることがあります。これはどちらが正しいのでしょうか?

本記事では、労務シーンでよく耳にする、このような同音異義語や混同しやすい用語について、わかりやすく解説します。

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「有休」と「有給」は、どちらも間違いではない

「有休」も「有給」も、年次有給休暇の略語として慣習的に使われており、どちらも意味的には正しいと言えます。また、まれに「年休」という略語が使われることもあります。

なお、「有休」が年次有給休暇の略語としてのみ使われるのに対して、「有給」は「無給」の反対語つまり「給与が発生する」という意味で使われることもあります。

さらに言えば、「産前産後休暇」が「産休」、「育児休業」が「育休」と略されている点を考慮すると、「有休」と略すほうが誤解を生じにくいでしょう。

本サイトの記事では、年次有給休暇の略語は「有休」で統一しています。

間違えやすい労務用語

労務管理シーンにおいては、「有休」と「有給」以外にも間違えやすい用語が出てくるため、代表的なものをピックアップして、解説していきます。

「時期」と「時季」はどう違う?

「時期」は、「何かを行う期間やタイミング」を指します。特定の作業に打ち込んでいる
期間や新しい習い事を始めるタイミングなど、日常会話でもよく使われる言葉です。

一方「時季」は、「何かを行う季節またはシーズン」を指し、法律的には有休取得の際の「時季指定権」「時季変更権」のように使われます。

法律があえて「時期」ではなく「時季」を用いていることから、有休は本来「ある程度まとまった日数で取得するのが望ましい」というニュアンスが窺えます。

「振替休日」「代休」「代替休暇」はそれぞれどう違う?

この3つも、混同しやすい用語として代表的なものです。まず「振替休日」は、事前に本来の休日と労働日を入れ替えることで、元々休日であった日に労働があったとしても、休日割増賃金は発生しません。

対して「代休」は、休日出勤が行われた後で、労働日を休日として取得することで、代休を取得しても休日割増賃金は相殺されず、支払う必要があります。

「代替休暇」は、上記2つとは全く別の制度です。月の法定外労働時間が60時間を超えた場合、超えた部分については通常の25%以上の割増率ではなく、50%以上の割増率で割増賃金を支払う必要があります。

ただし、労働者から請求があった場合は、この50%以上の割増賃金の支払いに替えて休暇を与えることができ、この休暇を「代替休暇」と呼びます。

「法定労働時間」と「所定労働時間」はどう違う?

「法定労働時間」は、労働基準法に定められた1日8時間・週40時間の労働時間の上限で、これを超える労働を命じるには、36協定の締結・届出が必要となります。また、法定労働時間を超える労働に対しては、時間外割増賃金が必要となります。

なお、常時使用する労働者が10人未満の小売業や接客娯楽業などは「特例措置対象事業場」と呼ばれ、週の法定労働時間が44時間となっています(1日8時間は変わりません)。

一方「所定労働時間」は、法定労働時間の範囲内で、会社・事業場ごとに定められた労働時間を指します。実労働時間が所定労働時間を超えても、法定労働時間を超えない限りは時間外割増賃金は不要となります。

たとえば、所定労働時間が7時間の事業場において2時間の残業が発生した場合、法定労働時間を超えない1時間分は所定外(法定内)労働として基礎賃金の支払いで足り、法定労働時間を超える1時間分のみ法定外労働として割増賃金が発生します。

「法定休日」「所定休日」「公休」はそれぞれどう違う?

「法定休日」は、労働基準法で「週1日または4週を通じて4日」必ず付与するべきと定められた休日です。法定休日の労働には、休日割増賃金が必要となります。

「所定休日」は、法定休日以外で会社が就業規則等に定めた休日で、所定休日に発生した労働に対しては、休日割増賃金は不要です。ただし、所定休日労働により、その週の労働時間が40時間を超えた場合は、その超えた分の時間外割増賃金が必要となります。

上記の法定休日と所定休日を合わせたものが「公休」と呼ばれ、法律用語ではないものの、慣習的によく使用されている言葉です。

「労働時間」と「拘束時間」はどう違う?

「労働時間」は、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間で、一般的には業務開始から終了するまでの時間から休憩時間を除いた時間を指します。

対して「拘束時間」は、指揮命令下にあるか否かに関わらず会社の管理下にある時間で、一般的には労働時間と休憩時間を合わせた時間を指します。

具体的な業務に従事していなくても、店番や荷受け待ちなどの「手待ち時間」は労働時間に含まれ、また移動時間も労働時間に含まれる場合があります。

「退勤」「退社」「帰社」「退職」はそれぞれどう違う?

「退勤」は、予定の仕事を終えて、勤務から離れている状態を指します。「終業」と似た意味を持ち、仕事を終えた労働者が帰路に就く場合に使用します。

「退社」は、退勤と同じく社内での業務を終え会社を出ることを指す場合と、会社を辞めることを指す場合の2通りの使われ方をします。

時間軸を表す言葉を添えて使い分けるのが一般的で、たとえば特定の従業員の所在を聞かれた場合に「本日は退社しました」であれば退勤と同義、「先月末で退社しました」であれば退職と同義ということになります。

「帰社」は、外部から会社へ戻ることを指し、外回りや休憩中の外食など、外出先から自社に戻る場合に使われます。また、エンジニアなど客先に常駐勤務している従業員が、定例業務報告のために自社に出社することを指す場合もあります。

「退職」は、「会社を辞めること」を指します。ほぼ同じ意味の言葉に「離職」がありますが、退職が自らの意思で会社を辞める場合を指すケースが多いのに対して、離職は会社都合や解雇も含めたニュアンスで使われるケースが多いようです。

「介護休業」と「介護休暇」はどう違う?

「介護休業」は、要介護状態の家族の介護をする労働者が、対象家族1人につき93日まで取得可能な休暇で、期間中は一定の要件のもとで介護休業給付金の支給を受けられます。

対して「介護休暇」は、家族の介護のため1年度につき5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで取得可能な休暇で、給付金などは支給されませんが、時間単位での取得も認められます。

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用語の違いはしっかり押さえましょう

本記事でご紹介した用語の違いや使い分けについては、一般従業員であればあまり気にする必要は無いでしょう。ただし、事業主や労務管理者の方であれば、従業員に説明できる程度には抑えておくことをお勧めします。

勤怠管理システムを導入している場合は、オンラインヘルプなどで、設定や運用に必要な労務用語について解説されている製品も多いので、積極的に活用したいところです。

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