整理解雇は経営状況の悪化など会社都合により、一方的に労働契約を解除することを指し、俗に「リストラ」とも呼ばれます。

整理解雇と行うには、「経営上の必要性」「解雇回避努力」「対象者選定の合理性」「手続きの相当性」の4要件が必要とされますが、それぞれ具体的にどのような内容なのでしょうか?また、懲戒解雇などとはどのような違いがあるのでしょうか?

この記事では、整理解雇について事業主の方が押さえておくべきポイントについて、わかりやすく解説します。

勤怠管理システムでお困りのあなたへ
・今よりも良い勤怠管理システムがあるか知りたい
・どのシステムが自社に合っているか確認したい
・システムの比較検討を効率的に進めたい

勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。

整理解雇とは

整理解雇とは、会社が業績悪化や一部事業の撤退など経営上の必要性から、労働者との雇用契約を一方的に終了させる行為を指します。

いわゆる「リストラ」と呼ばれる解雇であり、基本的に労働者には帰責性がないため、整理解雇を行うには、厳格な手続きと要件が求められます。

整理解雇の目的

整理解雇の主な目的は、企業が経営的な困難を乗り越えるために、労働力を適正化し、組織の持続可能性を確保することです。

たとえば、市場競争の激化により収益性が減少した特定の部門の人員を削減する、新技術の導入により特定の業務が不要となったため、全体的配置転換を行うといったことが考えられます。

整理解雇通知書とは

解雇通知書は、会社側が解雇意思を明確にするため、解雇対象の労働者に対して交付される書面です。法的には、解雇の意思表示は口頭でも成立しますが、後々解雇の有効性を巡ってトラブルに発展しないよう、解雇通知書を交付しておくのが無難です。

解雇通知書の記載事項については特に法的な決まりはありませんが、一般的には以下のような事項を記載します。

  • 解雇通知日
  • 解雇日
  • 解雇理由
  • 解雇予告手当について

勤怠管理システムの検討でお困りのあなたへ
・システム検討時に注意すべき点を整理したい
・システムにより効率化できる点を整理したい
・システムの運用で注意すべき点を整理したい

勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。

整理解雇と他の解雇との違い

解雇には、整理解雇の他に以下の3つの態様があります。それぞれの違いについて見ていきましょう。

  • 普通解雇
  • 懲戒解雇
  • 諭旨解雇

整理解雇と普通解雇との違いは?

「普通解雇」とは、懲戒処分に基づかない一般的な解雇を指します。広い意味では整理解雇も普通解雇に含める場合がありますが、本記事では区別して解説します。

整理解雇が会社側の都合により行われるのに対して、普通解雇は従業員個人の能力不足や規律違反などを理由として行われます。

整理解雇と懲戒解雇との違いは?

「懲戒解雇」は、従業員の重大な犯罪行為や背信行為などに対する懲戒処分として行われる解雇を指します。懲戒処分の中で最も重く、予告期間を設けず即時解雇となることも多いことから、労使紛争に発展するリスクも大きくなります。

整理解雇と諭旨解雇との違いは?

「諭旨解雇」は、懲戒解雇に相当する事由があるものの、それまでの功績や本人の反省度合いなどを酌量して、懲戒解雇をやや軽くした解雇です。一般的には、従業員に対して退職を勧奨し、これに応じない場合は懲戒解雇に移行するという流れになります。

勤怠管理システムの検討でお困りのあなたへ
・システム検討時に注意すべき点を整理したい
・システムにより効率化できる点を整理したい
・システムの運用で注意すべき点を整理したい

勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。

整理解雇の4要件とは

整理解雇を行うためには、以下の4つの要件が必要とされています。

  1. 経営上の合理的な必要性
  2. 解雇回避努力
  3. 対象者選定の合理性
  4. 手続きの相当性

経営上の合理的な必要性があるか

経営上の必要性とは、経営状況の悪化や事業再編など、人員を削減せざるを得ない状況を指します。具体的には以下のような事由が挙げられますが、実際には個別のケースに応じて判断されるため、会社側が主観的に判断するのは避けましょう。

  • 売上の大幅な減少
  • 取引先倒産などによる収益の悪化
  • 新たな技術やシステムの導入による一部業務の廃止

解雇回避努力を果たしたか

会社は、解雇を避けるためにでき得る限りの努力を果たさなければなりません。解雇回避努力には、以下のような行為が該当します。

  • 役員報酬の減額
  • 他の部署への配置転職
  • 一時的な休業
  • 労働時間の短縮
  • 業務プロセルの再構築

解雇対象者の選定に合理性があるか

解雇対象者の選定基準は、公平で合理的でなければなりません。選定基準としては、年齢や勤続年数、家族構成などが考えられます。なお、性別による選定は、合理性が認められる可能性は低いでしょう。

解雇手続きは相当か

整理解雇を行うには、法令に反しない適切な手続きを踏むことが求められます。具体的には、労働組合や従業員との事前協議、対象従業員への十分な説明、解雇予告期間または解雇予告手当の支払いなどが挙げられます。

勤怠管理システムの検討でお困りのあなたへ
・システム検討時に注意すべき点を整理したい
・システムにより効率化できる点を整理したい
・システムの運用で注意すべき点を整理したい

勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。

整理解雇の手順

整理解雇は、一般的に以下の流れに沿って進めます。

  1. 解雇以外の経費削減措置を講じる
  2. 解雇方針を検討し、対象者選定基準を決定する
  3. 労働組合、従業員に説明する
  4. 整理解雇を実行する

解雇以外の経費削減措置を講じる

経営上の理由による解雇である以上、会社はまず、経費削減のために解雇以外の手段を講じる必要があります。

4要件の「解雇回避努力」に相当するフェーズですが、役員報酬のカットや業務の効率化などにより、整理解雇対象者を一人でも減らす努力が必要です。

解雇方針を検討し、対象者選定基準を決定する

解雇回避努力を講じた上でなお整理解雇が必要と判断された場合は、解雇の方針を明確にし、その上で解雇対象者の選定基準を決定します。選定にあたっては、必要に応じて会社側と労働組合の間で協議を行います。

整理解雇対象者の選定基準は、会社ごとに事情が異なるため、一概には言えませんが、一般的には以下のような要素が考慮されることが多いです。

  • 年齢:年齢が高い労働者を対象とする、再就職が比較的しやすい若年層を重視するなど
  • 能力:業務遂行能力やスキル、成績評価などに基づいて選定
  • 勤続年数:勤続年数が短い新入社員や、直近で採用された労働者を優先的に対象とする
  • 部署:特定の部門や職種の従業員を対象とする

労働組合、従業員に説明する

整理解雇実行前に、労働組合や従業員に対する説明を行います。説明内容としては、以下のような事項が挙げられます。

  • 整理解雇を必要とする経営上の理由
  • 解雇回避努力の具体的な実施内容
  • 解雇対象者の選定基準
  • 解雇対象者へのサポート措置

整理解雇を実行する

整理解雇実行に際しては、改めて対象従業員に対する解雇通知が必要です。解雇通知は口頭でも違法というわけではありませんが、一般的には「解雇通知書」の交付をもって行います。

解雇通知は、解雇予定日の30日前までに行うか、代えて解雇予告手当を支払う必要があります。解雇手続きは、基本的には一般の退職手続きに準じて進めることになります。

勤怠管理システムの検討でお困りのあなたへ
・システム検討時に注意すべき点を整理したい
・システムにより効率化できる点を整理したい
・システムの運用で注意すべき点を整理したい


勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。

整理解雇についてよくある質問

整理解雇について、よく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。

Q
整理解雇は会社都合退職?
Q
整理解雇の場合は退職金が必要?

整理解雇は、4要件の確認が必須

整理解雇は、会社の経営状況によりやむを得ず実行する場合がありますが、適切な手続きと公正な選定基準が求められます。「経営上の合理的な必要性」「解雇回避努力「解雇対象者の選定の合理性」「解雇手続きの相当性」の4つの要件は最低限満たす必要があります。

そのうえで、解雇対象となった従業員に対する十分な説明とフォローアップも欠かせません。さらに、解雇対象とならなかった従業員が不安を抱き連鎖的な離職に発展しないよう、継続的な経営努力と信頼関係の構築も怠らないようにしましょう。

また、日常の労務管理をスムーズに行うには勤怠管理システムの導入が不可欠です。勤怠管理システムの選定・比較ナビは、多くの勤怠管理システムから自社にマッチした最適なシステムを見つけ出せるサイトです。

勤怠管理システムでお困りのあなたへ
・今よりも良い勤怠管理システムがあるか知りたい
・どのシステムが自社に合っているか確認したい
・システムの比較検討を効率的に進めたい

勤怠管理システムを見直したい方は、ヨウケンをご活用ください。無料でご利用できます。