ワークフローシステムは、業務効率化やペーパーレス化などさまざまなメリットをもたらしますが、いざ導入となるとネックとなるのがそのコストです。そこでおすすめしたいのが、無料お試し期間や無料版があるワークフローシステムです。

この記事では、無料で始められるおすすめのワークフローシステムを、タイプ別に9製品ご紹介します。

無料のワークフローシステムとは

ワークフローシステムは、企業の申請・承認・決裁の一連の流れを自動化、効率化するためのソフトウェアですが、一部の製品では無料で利用できるものもあります。

ワークフローシステムとは

ワークフローシステムとは、申請から承認、決裁に至る企業の一連の業務フローをデジタル化・自動化し、業務の進行状況を一元管理することで業務効率化を実現するシステムのことを指します。

ワークフローシステムが標準で備えている機能としては、申請フォーム作成機能、フロー定義機能、申請・承認機能、通知機能、外部連携機能などがあります。

無料で使えるワークフローシステムはある?

無料で使えるワークフローシステムには、一定の利用ユーザーまでは無料で利用でき、超えたところからユーザー数に応じて料金がかかる「従量課金型」と、一定期間は無料で利用でき、期間経過後に課金される「お試し期間型」があります。

また、こうした既存製品とは別に、ExcelやGoogleフォームといったツールを利用して、費用をかけずにワークフローシステムを構築する方法もあります。

無料のワークフローシステムのタイプと特徴

無料のワークフローシステムには、大きく以下の4つのタイプがあり、それぞれ特徴やメリットが異なります。

  • 独立特化タイプ
  • グループウェアタイプ
  • オープンソースタイプ
  • 汎用ツール(エクセル、Google)タイプ

独立特化タイプ

独立特化タイプは、機能がワークフローに特化したタイプです。複雑な承認ルートの設定や多彩な申請フォームの作成が可能で、自社のワークフローの運用を忠実に反映したい場合は、このタイプを導入するのがおすすめです。

グループウェアタイプ

グループウェアの一機能として、ワークフロー機能が搭載されているタイプです。独立特化タイプと比べると、ワークフローの機能そのものは制限されていますが、他の機能とシームレスに連携できて、操作性もシンプルで使いやすい特徴があります。

オープンソースタイプ

自社でサーバーを構築して、オープンソースを利用して開発するタイプです。ランニングコストを抑えることができますが、システムに関する高度なスキルが求められる場合もあります。

汎用ツール(エクセル、Google)タイプ

ExcelやGoogleフォームなどの汎用ツールを活用してワークフローシステムを作成するタイプです。オープンソースタイプと比べて高度なスキルが必要ないため、導入が容易でコストもかからない反面、自由度や拡張性に乏しいというデメリットもあります。

無料のおすすめワークフローシステム【独立特化タイプ】

ここでは、無料で利用できる独立特化タイプのおすすめ製品を3つご紹介します。

SmartFlow(VeBuIn株式会社)

「SmartFlow」は、VeBuIn株式会社が提供するワークフローシステムです。シンプルなUIで使いやすさを重視しながらも、多彩な申請フォームテンプレートや詳細な承認ルート設計機能を備えています。

クラウド型のため初期費用がかからず、「20ユーザー・ひと月の申請回数30回」までは無料で利用できます。また、有料版も1ユーザー月額275円と低価格であるため、手軽に導入できます。

ジョブカンワークフロー(株式会社DONUTS)

「ジョブカンワークフロー」は、株式会社DONUTSが提供するクラウド型のワークフローシステムです。導入実績15万社を超える同社の「ジョブカンシリーズ」と組み合わせることで、シームレスにデータをやり取りでき、業務全体の効率化も図れます。

30日間の無料トライアルがあるため、実際に運用しながら本格導入を検討できます。また、本導入も、1ユーザーあたり月額300円(最低利用料金月額5,000円)という低価格で始められまず。

無料のおすすめワークフローシステム【グループウェアタイプ】

続いて、グループウェアタイプのおすすめ製品を3つご紹介します。

iQube(株式会社ガイアックス)

「iQube」は、株式会社ガイアックスが提供する、クラウド型グループウェアです。高機能なワークフロー機能に加えて、スケジュール管理、社内Wiki、ファイル共有機能などを備えています。

10IDまでは完全無料で利用でき、人数制限なしの有料プランは、全機能版が月額700円/IDで利用できるほか、機能を絞った月額300円/IDのテレワークプランも用意されています。

GRIDY(ブルーテック株式会社)

「GRIDY」は、ブルーテック株式会社が提供する、グループウェアです。ワークフローのほかにも、スケジュール管理、プロジェクト管理、タイムカードなど23種類もの豊富な機能を備えています。

ユーザー数無制限で、初期費用・月額料金ともに無料で利用できます。また、上位有料版の「Knowledge Suite」もユーザー数無制限で利用できます。

GRIDY公式サイトはこちら

GroupSession(日本トータルシステム株式会社)

「GroupSession」は、日本トータルシステム株式会社が提供するグループウェアです。ワークフローのほかにも、掲示板やファイル共有、施設予約機能を備えており、民間企業だけでなく自治体などでも広く導入されています。

無料版はユーザー数無制限で利用でき、上位の有料プランも月額300円からユーザー数に応じて選べます。

無料のおすすめワークフローシステム【オープンソースタイプ】

最後に、オープンソースタイプのおすすめ製品を、3つご紹介します。

Exment(株式会社カジトリ)

「Exment」は、株式会社カジトリが提供するデータ管理Webシステムです。顧客管理やプロジェクト管理など、さまざまなテンプレートが用意されており、すべて無料で利用できます

ワークフロー機能も、申請・承認の基本的な機能から、条件分岐による複雑な承認ルートの設定も可能です。

Tec STORK.(テック情報株式会社)

「Tec STORK.」は、テック情報株式会社が提供しているオープンソースタイプのグループウェアです。ワークフローの他という、スケジュール管理や施設予約機能などを備えており、すべて無料で利用できます

Tec STORK.公式サイトはこちら

シラサギ(株式会社ウェブチップス)

「シラサギ」は、株式会社ウェブチップスが提供するオープンソースグループウェアです。ワークフロー機能のほかには、スケジュール管理や在庫管理、メッセージ機能などを備えています。

基本的にはすべて無料で利用できますが、有料で、導入のための講習会サービスやサポートを受けることもできます。

無料のワークフローシステムは十分に使えます

申請から承認、決裁に至る一連の業務は、ワークフローシステム導入により飛躍的にスピードアップを図ることができます。「システムは導入したいけど、費用がネック」という場合は、本記事でご紹介した無料で利用できるシステムの導入をおすすめします。

無料版と言っても、利用ユーザー数に制限があったり機能に制限があったりしますが、実際に使い勝手を確かめながら本格導入を検討できるため、こうした制限があっても十分に利用価値は大きいと言えるでしょう。