月給日給制と日給月給制の違いとは？メリット・デメリットも解説

「月給日給制」という言葉はあまり馴染みがない方も多いかも知れませんが、一般的に使われるいわゆる「月給制」を指す言葉です。似た言葉に「日給月給制」や「完全月給制」などがありますが、これらの言葉と具体的にどう違うのでしょうか？

この記事では、「月給日給制」の定義やメリット・デメリット、他の給与形態との違いなどをわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、自社に最適な給与形態選びの参考にしてみてください。

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月給日給制とは？

「月給日給制」は一言でいえば、広く一般的に使われる「月給制」を言い換えた言葉です。「基本的に給与月額は固定である」「欠勤などの控除がある」というのが、主な特徴です。

月給日給制の特徴

月給日給制は、月単位で支給される給与つまり月給が固定で決まっている給与形態の一つです。月の歴日数により給与額は変動しませんが、その月に欠勤や遅刻・早退などがあれば、該当日数・時間分の賃金が控除されます。

なお、月給が「基本給＋諸手当」で構成されている場合に、どの手当が欠勤控除の対象となるかについては、特に法的な決まりはないため会社ごとに定められた就業規則等に従うことになります。

ただし、一般的には労務の提供を前提とした「資格手当」や「営業手当」などは控除対象に含め、労務の提供とは直接関係がなく、従業員個々の事情に応じて支給される「家族手当」「住宅手当」などは控除対象外とされています。

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月給日給制と他の給与体系との違い

月給日給制は給与形態の一つですが、他の給与形態とどう違うのか、以下の給与形態との違いをまとめました。

• 日給月給制
• 完全月給制
• 日給制
• 時給制

日給月給制との違い

日給月給制は、あらかじめ定めた日給にその月の勤務日数を乗じた形で計算され、月給日給制よりも月の暦日数による影響を受けやすいのが特徴です。

日給月給制では、月ごとの勤務日数が給与に直結し、勤務日数が少ない月は給与が減少します。これに対し、月給日給制は基本的には暦日数により給与月額が変動することはありません。なお、欠勤や遅刻・早退があった場合にその分の控除が行われる点は、両者共通です。

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完全月給制との違い

完全月給制は、給与月額が完全固定であり、暦日数による変動がないのはもちろん、欠勤や遅刻・早退があっても基本的に賃金が控除されることはありません。一般職への適用例は少なく、労働基準法の労働時間や休憩、休日の適用外となる管理監督者に対して多く採用されている給与形態です。

日給制との違い

日給制は毎日の勤務で給与が決まるのに対し、月給日給制は月単位での勤務実績に基づいて給与が計算されます。日給制は必ずしも月単位の勤務を前提としていないため、主に日雇労働者に対して多く採用されている給与形態です。

時給制との違い

時給制は勤務時間に応じて給与が決まりますが、月給日給制は勤務日数に応じて給与が変動します。時給制では、実際に働いた時間がダイレクトに給与計算の基となり、接客業や飲食店のパート・アルバイトに対して多く採用されている給与形態です。

月給日給制のメリット・デメリット

月給日給制のメリット・デメリットを企業側の視点で見ていきましょう。

メリット：給与計算が比較的楽

月給日給制は、基本的な給与計算がシンプルであり、管理が容易です。月給日給制では、月ごとの暦日数に左右されることなく給与が計算されるため、日給月給制と比較すると給与計算のプロセスが簡素化されます。

ただし、欠勤や遅刻・早退があった場合は対応する日数や時間分の控除が必要であり、また時間外労働や休日出勤などがあれば、当然に時間分の割増賃金の計算・支払いが必要になります。

デメリット：月によっては労働単価が高くなる

給与が暦日数に左右されない点は、給与計算が比較的楽になる反面、暦日数が少ない月でも一定額を給与として支払わなくてはならないというデメリットもあります。

たとえば、2月は暦日数が少ないうえに祝日も2日あるため、祝日を休日として定めている会社の場合は、月あたりの労働実績に対する労働単価が大きくなる傾向にあります。

月給日給制についてよくある質問

月給日給制について、よく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。

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